ハーレーの空冷エンジン進化のターニングポイント

エアクリーナー

ハーレーのエンジンは今もなお進化し続けていますが、その歴史を振り返ったときターニングポイントとなったのが、1999年に登場した「ツインカム88(1450cc)」でしょう。

ツインカム88が登場するまでは、故障が少なく、扱いやすいということで1984年に登場して以来16年にわたってエボリューションが愛されてきました。エボリューションからツインカム88に進化した背景には、エンジンの速度規制の問題がありました。

1990年代のアメリカでは、速度規制が55mph(約90km/h)でした。この速度規制に合わせて開発されたのがエボリューションでした。ところが、クリントン政権のときに、65~75mph(100~120km/h)まで緩和されたのです。そこでこれに見合ったエンジンが求められる形で登場したのがツインカム88というわけです。

ツインカム88の特徴は、ハーレーの伝統である空冷45度VツインOHVはそのままに、ワンカム構造からカムシャフトを2本にするツインカムとなったことと、排気量が1340ccから1450ccへと拡大されたことです。これによりさらに余裕のある走りが可能となりました。現行モデルでは、さらに排気量が引き上げられエンジンパワーが向上しています。